産地紹介・産地レポート

地名の「日南」はその名のとおり太陽の光が溢れ南の暖かな気候に恵まれた、冬でも日照時間の長い地域です。 その地域性を活かし様々な農業が盛んですが、特にスイトピーは日南を中心とした南那珂エリアで日本一の生産量・面積を誇ります。西岡農園さんは宮崎を代表するスイートピー生産者です。

生産者名 西岡農園 代表者 西岡正明さん
住所 宮崎県日南市北郷町 ホームページ  
生産品目 スイートピー(年間:約150万本) 圃場面積 ハウス:23棟 約90アール
  • 代表の西岡正明さん。お百姓さんになって24年。
    宮崎の地を表すようなほがらかで笑顔の素敵なおじさまです。
    趣味は車だそうです。

2014/2/28

『春の足音が聞こえるスイートピー』

取材当日は一足早く春が来たような暖かな日。
スイートピーの適温は5〜18度というので花にとっては少し暑い日のようでしたが、
ハウスの中では元気にスイートピーが咲いていました。
ハウスを回ると、ちょうど目線の高さにたくさんのスイートピー達が並んでいて、
まるで小さな桜並木の中を歩いているような贅沢な気分になります。

西岡さんはスイートピーを品種ごとハウスを分けて栽培されていますが、
ハウスを回ると品種ごとに違う香りがしてきて、あらためて春の香りスイートピーの奥深さを感じました。

栽培品種は約20種、染めスイートピーも黄色、オレンジ、グリーンの3色を行っています。
染めスイートピーは染める元の品種はすべて白色を使っていると思っていましたが、
黄色染めにはクリーム色のステラを黄色の染料を、オレンジ染めはピンクのシンデレラを黄色の染料で
染めているそうです。染めもその色が一番綺麗にでる品種を研究して作られてるんですね。

西岡さんがスイートピーの道へ進んだのは平成2年のこと。それまでは別のお仕事をされていたそうです。
日南の土地で何か貢献できることをと農家を選び、行政からの勧めでスイートピーを栽培することに。
ご夫婦で力を合わせ、この土地でのスイートピー栽培も今年で25年目を迎えます。

スイートピーは毎年出荷を4月初旬に終え、5〜6月に種取りを行います。
他のお花と違ってすべて自家採取なんですね!そして、9月上旬に苗を植え付けを行います。

スイートピーはツル性で、最終的には7〜8mにもなります。
西岡さんのところでは1列ずつネットを張り、そこに洗濯ばさみで蔓を止めていくのです。
伸びたらまた位置を変えて止めなおしします。 これを期間中繰り返し行います。

多いときは一度の出荷が5万本にもなるスイートピーの出荷。
それにも関わらず、そのほとんどが手作業で行われていました。
採花、選別、結束、スリーブかけ、箱詰めと、ひとつひとつの工程を丁寧に作業をされ、
私たちへ春の香りをつめて出荷してくださっています。

  • スイートピー ステラ

  • スイートピー ウェディング

  • スイートピー ファーストレディ

  • スイートピー シンデレラ

  • スイートピー モモ 

  • スイートピー ビオラ

  • スイートピー ムジカクリムゾン@

  • スイートピー ムジカクリムゾンA

昨年の夏の暑さで秋(2013年)の出荷はやや遅れましたが、年明けからは天候もよくなり生育も順調だそうです。3月は例年並みの出荷見込み。サイズはやや短くなる傾向です。(2014/2/28現在)

品種名 規格 特徴/こだわり 生育状況/出荷時期
スイートピー  シンデレラ 2L〜L 透明感のあるピュアピンク 生育良好・11月〜3月
スイートピー  ステラ 2L〜L 基準となる定番品 生育良好・11月〜3月
スイートピー  モモ 2L〜L やさしい桃色 生育良好・11月〜3月
スイートピー  ビオラ 2L〜L 濃い紫 生育良好・11月〜3月
スイートピー  ムジカクリムゾン 2L〜L 情熱の赤 生育良好・11月〜3月

個撰にも関わらず20品種近いバリエーションを持ち、ひと農家ならではの同一の品質や当階級、価格帯で出荷できることが魅力です。スイトピー歴24年の社長を筆頭に奥さま息子さん、パートさんと力を合わせ、丁寧な花作りを行っています。

(文責:松本真由美)

(営業担当:工藤 TEL/092-624-3587)